一見もっともらしく聞こえはしますが、ほんの少し長期的な視点を持つだけで、彼らの主張の重大な欠陥に気がつくでしょう。
精神疾患の多くは長期的な治療を必要とします。この治療にはもちろん薬物療法も含まれます。
例えば統合失調症の場合、いったん発症してしまえば生涯に渡る服薬が必要です。
双極性障害(躁うつ病)においてもやはり、病相が治まった後も服薬が継続されるべきであるとされています。
それどころか近年では、「心の風邪」と、あたかも一過性の病態であるかのように形容されているうつ病でさえもまた、従来信じられていたよりもずっと長い期間、抗うつ薬の服用を続けたほうが予後が良好なことが知られるようになっています。
非告知投与は、これらの病気の急性期、特に入院している患者さんにおいては、症状改善に寄与するかもしれません。
しかし、その後はどうなるでしょう?