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前の記事で再開は少し先と書きましたが,勢いで書き出してみることにしました。
一昔前のドラマなどで,睡眠薬を過量服用して自殺するという描写をしばしば目にすることがありました。
当時は睡眠薬というのは「たくさん飲むと死ぬ薬」だと認識されていたわけですが,この場合の睡眠薬というのがほぼバルビツール(酸)系睡眠薬と同義です。
バルビツール系睡眠薬・安定剤は脳の広範な領域に作用し、過量投与によって呼吸中枢、循環中枢の抑制が生じます。
安全域が狭い(処方量と致死量が近接している)ため、処方が難しく、また、日本ではあまり気にされていなかったようですが、精神的・身体的な耐性・依存性が生じやすいことが臨床上の問題とされていました。
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬・安定剤は、こうしたバルビツール系睡眠薬・安定剤の欠点を克服すべく開発された経緯があります。
実際のところベンゾジアゼピン系睡眠薬・安定剤の安全域の広さはバルビツール系の比ではなく、耐性や依存性も生じにくいことは厳然とした事実です。
しかしながら、精神科臨床においてバルビツール系睡眠薬・安定剤がベンゾジアゼピンに完全に駆逐されたわけではありません。
前述のように、イソミタール、フェノバルビタールといった薬はまだまだ現役ですし、何より、一部の医師にも患者にも根強い人気があるベゲタミンに、このバルビツール系睡眠薬(フェノバルビタール)が含まれているのです。
そしてこのことが、私が、ベンゾジアゼピンの離脱のためにベゲタミンを用いることに否定的な理由です。